2008年05月03日

相棒 -劇場版- これは・・・がっかりな感じで。

相棒ファンですので、一週間前にはシネコンで座席予約して、ちょーわくわくして見に行ってきました。

重厚な音楽の中、どこか海外の発展途上国のようなシーンから始まり、やがて相棒お得意の空撮をバックにただ二文字「相棒」と。どんな展開が待ってるのかどきどきです。

最初の事件はニュースキャスターが巨大な鉄塔につるされた状態で発見されるという、猟奇的な殺人。
一方、特命係の二人は片山雛子衆議院議員の護衛を任され、見事襲撃から議員を守ります。一見関係がないような二つの事件現場には、「f6」「d4」という共通の暗号が。
ほどなくして起こる第三の事件ではコメンテーターなどもつとめる有名な外科医が殺され、「e4」という暗号が見付かります。チェスの手を示しているという犯人からのメッセージに気づいた右京は、犯人に勝負を挑みます・・・

冒頭はこんな感じで盛り上がるんですけど、まあネタバレになってしまうので。


以下ネタバレあります。

見終わると「うーん・・・」な感想になってしまうんですよねえ。いろいろと不満なところがあるのでどこから書いていいやら。

まず扱った事件が例のイラクでの拉致事件なんですよね。相棒はいつも実在の事件をモデルにした話が作られるので特にその点は問題ないんですが、今回は特にメッセージ色が強く、くどかった。あの事件を忘れるな、忘れるなと様々なキャラクターが物語の最初から最後までくどくどくどくど・・・さすがに引きます。

しかも、それだけ言っておいて真犯人が殺された少年の父親かよと。途中までの少年の友人が犯人で、何もしなかった政府と家族にもバッシングを浴びせた国民全員に復讐を、というなら話として面白いのに、実は犯人は少年の親ですなんてあんまりと言えばあんまりです。

ただし少年の父親の本当の目的は復讐ではなく、その当時に外務省に存在したとされる「Sファイル」なるものを世間に知らしめることだったりします。ガンにかかってしまい、余命幾ばくもない彼は周到な計画を用意して犯行に及んだ・・・んでしょうが、それにしちゃチェスとかゲームとか愉快犯風で、息子のために必死なんだか遊んでるんだかよくわかりません。

あと殺された少年の妹にあたるキャラクターが犯行をとめようと出てくるんですが、警察には黙秘してみたり、面識もない特命係にはあっさり話したり、行動に一貫性が全然無い。
犯人からのメッセージであるチェスも、対局でマラソンコースの形にうまいことなるわけねーじゃん、なんかは目をつぶるとしても、結局チェスによるメッセージは全て陽動でことごとく犯人に振り回されるだけ、妹の電話(しかも今時の大学生が公衆電話……)であっさり犯人の居場所が見付かります。相棒のファンからすれば映画なのに右京さんダメダメだし、相棒を知らない人から見たら得意げにメッセージ見付けたとか言って全部外れじゃんwなバカな主人公に見える(笑)。もっと言えばこのチェスのトリック自体全然要らないような(笑)。
一方、亀山君と伊丹は今回かなり活躍しててかっこいいんですけどね。

他にも、最後まで観てしまうと「最初の連続殺人てなんか意味あったの?」とか、ファンサービスとして意味もなくキャラクターが出過ぎとか色々あります。陣川警部補なんかファンにはまだしも、映画だけ観たら「なにこの都合のいいキャラクター」だし。
ラストも、片山議員があっさりSファイルを公開してめでたしめでたし。もうちょっと父親の恥をさらしても上にのし上がるみたいな黒さがわかる描写があったほうがいいような。だいたい政府側のミスもそんなに悪くは描かれてないんで、いまいちこう、してやったり感みたいのをこっちが感じられない。

映画ならではの大がかりなシーンが多いんですが、詰め込みすぎていつもの相棒のような綿密さみたいなのが全然ありませんでした。説明不足だったり矛盾だったりが多すぎです。シティマラソンを舞台に3万のランナーと観客が人質、なんて大がかりで面白そうなのに、結局マラソンはすべて陽動でしかないしなあ。あの宣伝は大げさだぁ。フェイクの犯人も結局いてもいなくてもいいような役だし。

結局、相棒のファンが見に行ってもがっかり、まして相棒を知らないような人が観たらもっとがっかりすること請け合いです。こんなの2時間枠のテレビで十分、というかいつもの相棒2時間スペシャルの方がよっぽど面白い。うーん、いつものドラマの方が面白いです。ドラマの映画化なんてこんなもんなのかなぁ。シーズン7はあるのかないのか知りませんが、そっちを楽しみにします。

あ、でもこの前テレビでやってたアンフェアの劇場版よりはマシだった。・・・いや、いいとこ勝負かな。あと西田敏行の存在感はやはりすごいです。

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